2008年10月27日 (月)

ココ・ファーム・ワイナリー 訪問 秋

私がいつもお世話になっているNakazawa Vineyardのブドウや余市のブドウで美味しワインを造ってくれている、栃木のココ・ファーム・ワイナリーに行ってきました。前回は酷暑の8月にお邪魔しましたが、今回は仕込みで忙しいこの時期をあえて狙って行ってきました。うまくタイミングがあえば中澤さんと合流できたのですが、今回はブドウの収穫時期と重なり断念。でもとても充実した訪問でした。
出張先の浅草から、東武の特急りょうもうに乗ること1時間ちょっと。足利で下車します。そこからワイナリーまではタクシーを使います。15分ほどで到着します。
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まず店内に入り、奥のセラーを確認するとKurisawa Blanc2007がこのようにライティングされて売られています。これだけでこのワインが別格だというのがわかります。
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前回と同様に500円を支払ってテイスティングをしました。5種のワインが飲めます。担当の方と楽しい会話がはずみ、その後お店の下にある作業場へ。
そこでまず目にしたのがこれです。
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その日作業をしているブドウを「今日のおすすめ」として紹介しているのです。この憎らしい演出にちょっと笑ってしまいました。ちなみにこの日は山形のカベルネ・ソーヴィニヨンで、隣にブドウも置いてあり味見が出来るようになっていました。果皮がとても肉厚で甘味の乗った美味しいブドウでした。
ふっと横に視線を移動させると、近くにこんなものが落ちていました。
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おそらく前々日だと思うのですが、中澤さんのブドウ達を仕込んでいる時はこれがボードに貼られていたと思われます。
この時はこころみ学園の園生と醸造責任者のブルースさんがブドウの選果と桔梗破砕を行っていました。見た目と香りで瞬時に選果する様子はとても驚きました。まさにプロの仕事です。
しばらく見させてもらった後、カフェでランチをいただきました。
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デッキランチ(1000円)とあわせたワインはもちろん、Kurisawa Blanc  2007です!以前畑のある中澤さんのご自宅でも飲ませていただきましたが、造られている場所で飲むワインもまた最高!ソーセージ+ザワークラフト+サラダ+パンというワンブレートのランチでしたが、とにかくワインとソーセージとザワークラフトとの相性は素晴らしかったです。優雅なお昼の一時を楽しみました。
楽しみはこれだけではありません。
中澤さんがブルースさんに連絡を取ってくれ、ちょうどランチタイムにわざわざ我々の所に来てくれたのです。
そこではココ・ファーム・ワイナリーの今後や、ブルースさんの今後についても少々教えて頂きました。
そしてさらに!中澤さんのピノ・グリのジュースも飲ませていただきました。
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見事なピンク色です。昨年は中澤さん宅で飲ませていただいていますが、今回は昨年と比べ香りの青臭さが少なく、とても甘味がのっている印象です。酸もしっかりしていますが、トゲトゲしさはありません。とてつもなく美味しいジュースです。果たしてこれがどのようなワインに変貌するのか楽しみです。

今回もとても充実した訪問でした。
1本のワインが繋ぐ縁、とてもありがたいです。
今年はブドウの収量が少なく、Kurisawa Blanc2008が果たしてどうなるのか一抹の不安はありますが、あとは祈るだけです。

この度は本当に中澤さんにはお世話になり、ありがとうございました。

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2008年8月 6日 (水)

ココ・ファーム・ワイナリー 訪問

先週末出張で都内にいました。予定より早く仕事が片づき、日曜日に副部長と「さて、今日はどうしようかなぁ?」などと考えていたら、ハッとひらめきました。
「そうだ!ココへ行こう!」
ココ・ファーム・ワイナリーは私がお世話になっている中澤さんのKurisawa Blancが造られているワイナリー。いつか訪れてみたいと思っていました。が、全く行く予定など立てておらず、本当にひらめきで行ってきました。
浅草のホテルを出て、葵丸進で天丼弁当を購入して東武りょうもうに飛び乗り、いざ足利へ!浅草から1時間ちょっとです。
足利駅からタクシーで15分ほどで到着しました。

来ました!ココ・ファーム・ワイナリーです。
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どんなワイナリーか、webでは知っていたつもりでしたが、この畑は圧巻です。驚きました。南向きの山の斜面にその畑はあります。その斜度!急なスキー場のコースにブドウが植えられている感じです。

まずはワイナリーに併設のショップに入りました。
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とても混んでいました。やはり人気があるんですね。Kurisawa Blanc 07もちゃんと売られていました。
ここでは500円でワイナリー見学が出来ます。


写真はステンレスタンクです。
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「中澤さんのブドウはどれで仕込まれるんだろう?」と思いながら眺めていました。





そして、地下ではなく、山に横穴を掘って造られたカーヴの中へ。
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ここでは樽が並んで眠っています。この日は34℃あったのですが、カーヴの中はとてもひんやりしていました。
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再びショップへ戻り、今度はテイスティング。こちらも500円です。
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飲んだのは、写真左から
①こころぜ 2006
②農民ドライ 2006
③山のシャルドネ 2006
④のぼっこ 2007
⑤モーツァルトびより赤
通常はここまでですが、特別サービス!で
⑥オーバード白 2000

①は比較的甘味抑えめでドライなロゼです。とにかく色々なブドウが使われ造り込まれています。余市のツヴァイも入っています。

②は余市のケルナーとミュラーに、山形のシャルドネをブレンドしているワイン。とても果実味豊かでかつ、シャープな酸の切れ味を感じます。

③は山形のシャルドネを使っており、60%はバリックで13ヶ月、残りはステンレスタンクです。これは美味い!びっくりしました。比べてはいけませんが、やはり北海道ワインのシャルドネがかすんでしまいます。国産シャルドネ、素晴らしいです。

④は小公子という珍しいブドウから造られています。野生酵母で低温発酵、無濾過でにごっており、「どぶろく」のイメージです。ヤクルトのような乳酸菌飲料の香りが特徴的でした。

⑤は余市のツヴァイをバリックで16ヶ月熟成させた赤ワインです。樽熟の時にモーツァルトを聞かせています。これはしっかりした造りで、「ツヴァイでもここまでやれるのか!」と感動しました。

⑥のオーバードはシャルドネ、ピノ・グリ、カリフォルニア・カーネロスというブドウ構成のワインで、40%は新樽を使っています。綺麗に熟成されていますが、さほど強い印象は残りませんでした。

テイスティングを終えた後は、隣のカフェへ。
オープンテラスのこのカフェからは山の畑が一望でき、とても素晴らしい眺めです。
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ここでは、ぐらんのぼ1996という瓶内二次発酵の本格的スパークリングをグラスでいただきました。
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残糖がやや多く、後半の甘味がちょっと強すぎる印象がありますが、なんせ暑かったので喉を潤すには最高でした。中心部に沸き立ち、グラスの縁へ広がっていく泡も楽しめました。昨年飲んで美味しかった北海ケルナーもグラスでいただきました。残念ながらKurisawa Blancは飲めません。

短い時間でしたが、楽しかったです。思い切って行って良かったです。
Kurisawa Blancが造られた場所を見て、ますますこのワインへの思い入れが強くなりました。

他のココのワインの実力を一部ですが知ることも出来ました。

この炎天下の中、カラスからブドウを守るため、農夫の方が一生懸命急斜面の畑でカンを叩いて鳴らし、カラスを追い払っていました。彼等は知的障害者です。ですが、プロです。そのプロの仕事を見させていただいき、それもまた感動しました。色んな意味で考えさえられ、今まで以上に応援したくなりました。
今度は秋に行ってみようと思います。

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2008年1月24日 (木)

十勝ワイン城訪問 2008冬

帯広で十勝ワインを飲んで新年会となれば、翌日はやはりここへ行かなければなりません。十勝ワイン城です。
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ワイン城は通称で、正式名称は池田町ブドウ・ブドウ酒研究所といいます。十勝ワイン城の裏側にその研究所があります。
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この研究所の周囲に工場があり、研究所の方ではビン詰め以後のラインがあります。

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ワイン城の地下はカンティーナで255と500リットルの樽がいくつも置かれています。
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鍵がかけられた壁の檻にはバックビンテージが並べられ、十勝ワインの歴史を知ることができます。中にはカビだらけで判別不能なものもあります。
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ここではまた道内唯一のシャンパーニュ方式のスパークリングワインであるブルームも造られています。二次発酵によって瓶内に溜まったオリを取り除くため、瓶口を斜め下にし、瓶を毎日回転(45°だったかな)させて、瓶口までオリを集めます(ルミュアージュといいます)。
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ワイン城の1階は売店となっており、十勝ワインのバックビンテージが購入できます。このワインコーナーに立っている販売員の方々は実は池田町で酒屋さんを営んでいる方々なんです。ボランティアで十勝ワインの素晴らしさを伝えようと、当番制で説明しに来ています。今回は照井商店の照井さん、部員のアムレンシスさんがお世話になっている和田ワイン店の和田さんが担当でした。十勝ワインについて熱く語ってくれます。
その売店からガラス越しに8000リットルの大樽が見えます。
これらにはシャトー十勝とアムレンシスが眠っています。

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展示用畑の様子です。
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ここには清舞と山幸が植えられています。北海道ではブドウの木は雪の中で越冬しますが、十勝地方は積雪量が少なく、写真のように、ブドウの樹が埋まるほどの積雪量はありません。その代わり、連日最低気温が-20℃を越えます。清見はこの寒さに耐えられないため木を倒し雪が積もる前に土に埋めます。シベリア原産山ブドウであるアムレンシス(十勝地方のものはアムレンシス亜型)はこの寒さに耐えられるので、このアムレンシスと清見の交配品種である清舞、山幸はご覧の通り、雪に覆われていなくても、寒くても越冬できるのです。
そんな過酷な厳しい冬を乗り越えたブドウ達で造られたのワイン、飲んでみたくないですか?
次回の訪問は秋かなぁ。どんな年になるのか、楽しみです!

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2007年10月14日 (日)

Nakazawa Vineyard収穫前訪問

先月ご紹介したNakazawa Vineyardの中澤さんから「収穫が20、21日頃になりそう」という連絡をいただきました。が、その日は残念ながら私は仕事。今年は収穫には参加できそうになく、「それならせめて収穫前のブドウの状態を確認しに」と思い行ってきました。ゲヴゥルツ・トラミネールは先週に収穫済みでした。気温もここ数日でかなり下がり、霜も心配だったのですが、この日の時点では大丈夫だったようです。

0710114 収穫を待つケルナーです。先月の訪問時よりかなり甘味が凝縮してました。









071014 こちらはピノ・グリ。凝縮した甘味に加え、酸味がとてもしっかりしていました。私は美味しいと思いましたが、中澤さん的には「難しい」そうです。








その他にもシルヴァーナや残っていたゲヴゥルツ等も味見しましたが、特にゲヴュルツは美味しかったです。濃い甘味と酸味のバランスが一番良かったように思います。

その後搾った果汁も飲ませて頂きました。ピノ・グリは草の香りがとても印象的で、ケルナーはしっかりした強い酸味が特徴的でした。シルヴァーナはバランスの良さを感じました。どれも素人の私には美味しいジュースでした。さらに全体的に強く印象に残っているのは、その余韻の強さ・長さ。
果たしてこれがどんな味わいのワインに変化するのか、楽しみです。
中澤さん、ありがとうございました!

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2007年10月 7日 (日)

おたるワインギャラリー訪問

北海道ワイン(株)の工場にはおたるワインギャラリーというショップが併設されています。ここでは北海道ワイン社のほぼ全てのワインとワインに関するグッズ、共働学舎のチーズなども販売されています。
もちろん我々の目当ては試飲!それと今の季節限定の発酵途中のワインを飲むことでした。
これが発酵途中のワインで、グラス1杯100円で飲めます。
Photo_8 発酵3日目のデラウェアです。アルコール度数は5%。微炭酸のブドウジュースといった感じで、美味しかったです。



試飲は白5種類、赤5種類、私はその後ロゼ1種類、赤1種類の計12種類!自分で勝手に飲むのではなく、ソムリエールさん(名前を忘れてしまいました)が好みを聞いて出してくれます。
何を試飲したかメモしていなかったので、全てをご紹介できませんが、初めて飲んだということで印象残っているのが工場限定販売のピノ・ノワール2002です。
02 2002は空知のピノにとっては良年で、ワインにするだけの収量があったそうです。北海道ワイン社では珍しくオークの樽で半年熟成させてます。存在は知ってましたが、試験栽培的な存在ですのであえて買って飲むという気にはなりませんでした。試飲してみると、やはり果実味の薄さは否めません。樽香もほとんど感じることがなかったです。鶴沼のピノはこれ以降リリースされていませんので、希少価値は高いでしょう。
試飲した赤の中ではやっぱり藤本さんのレンベルガー、鶴沼ツヴァイゲルトレーベが突出してました。お肉を欲してしまいます。

白でははやり鶴沼バッカスが私の一番でした。あのコロンの様な香りがなんとも素晴らしい!リリース直後に飲んだものより、徐々に香りが高くなってきているかもしれません。

このギャラリーにはバック・ビンテージのワインも売っています。鶴沼トラミネール2001が在庫限りの約2000円で売られていました。2001と言えばゴールドラベル!(黒ラベルでした)きっと今が飲み頃かもしれません。ただ…、北海道ワインはブショネが多いので心配ですが。
ここで発売しているワインで一番古いのがこれ、
95 ヴァイスブルグンダー1995です。鶴沼シリーズが出来る前の鶴沼産ヨーロッパ品種ワインです。
これは試飲できません。一体どんな味がするんだろう…。気になりますが買いませんでした。小樽バインにもありますし。



もう少し気軽に試飲できるといいと思うのですが、でも、まぁ、そうなると私のように片っ端からただ飲むだけのお客ばかりになりそうですから、この位でいいのかも。
割引もしているため、お得なワインも多いのですが、場所が場所なので、そう簡単に来れません。試飲さえしなければ車で行けるので、そうなると時間的に近くなるでしょう。試飲しなければ。毎月いろんなイベントをやっていますので、小樽にお出かけの際には是非お立ち寄り下さい。

Since1974

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北海道ワイン(株)工場見学

秋ですね~。秋はワイン関係のイベントが目白押し!昨日仕事の関係で小樽ヒルトンホテルに用があり行ってきました。ここまで来たら、行かざるを得ません。北海道ワイン(株)です。小樽ヒルトンホテルからタクシーで約20分(2400円前後)、小樽市毛無山の山頂に近い中腹にあります。今回は当ワインクラブの部員3名と一緒に勉強しに行ってきました!初めての念願の訪問です。
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1日3回、工場内の見学ツアーがあり、併設されているおたるワインギャラリーのカウンターで当日申し込めば無料で参加可能です(団体は要予約)。

Photo_2 まずブドウがビュッテ(バケツのドイツ語)に入って運ばれてきます。この時はちょうどナイヤガラとキャンベルアーリが運ばれてました。ブドウの味見もさせてもらいましたが、生食なのでやはり醸造用に比べると酸味が弱いです。ですが甘味は極上!美味しかったです。



Photo_4 白ワインの場合、運ばれたブドウは除梗破砕機に入れられ果梗が取り除かれます。その後滴下タンク(写真左のタンク)に入れられ、そこでフリーランジュース(ブドウの重みで出てくる果汁)を取り出します。残ったブドウはタンクの下にある圧搾機で果汁を絞り出します。





Photo_5 得られた果汁をステンレスタンクに移し、酵母を加え発酵させます。写真がステンレスタンクです(2万リットル!)。写真ではわかりにくいのですが、タンクを水で覆うように上から常に水が流れており、タンクを冷やしています。この水は毛無山の地下水で15℃程度の水温だそうです。この地下水が北海道ワインの香りを造り出していると言っても過言ではないでしょう。





Photo_6 発酵を終えたワインはそのままタンクで熟成させますが、その過程で澱(酵母の死がい)が沈殿します。上澄みワインを別タンクに移し澱引きをしますが、澱はタンク1つあたり約2トンあるそうです。それも無駄にはせず写真の澱搾り機でさらにワインを搾り出し、上澄みワインのタンクに移します。




Photo_7 熟成を終え、いよいよビン詰めされます。ビン詰めからラベル貼り、梱包まで全て自動です。このラインはイタリア製とのこと。1時間で最大6000本!ビン詰めできるそうです。このラインを4、5人で管理しているそうです。


ワインが造られる過程は頭ではわかっていましたが、百聞は一見にしかず、ですね。
とても勉強になりました。ただ醸造の過程で人の手が加わることがほとんどないため、北海道ワイン社らしさを醸造の段階でどう表現しているのか気になりました。次回訪れた時にでも聞いてみたいと思います。まだまだ興味は尽きません。

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2007年9月23日 (日)

Nakazawa Vineyard訪問

書店でワイナート9月号を立ち読みし、最後の方の小さな記事で紹介されていたワインの名前に目がとまりました。その名は Kurisawa Blanc 2006

Kurisawaは北海道岩見沢市栗沢町の名前です。 岩見沢市は私が住んでいる市の隣で栗沢町は車で40分の近さ! さらに、そのワインのブドウ構成を読むと、シルヴァーナ、ピノグリ、ゲヴュルツ・トラミネール、ケルナー。 道産ではヨーロッパ品種のワインは単一品種ワインとして造られる事が多い中、このワインはブレンド。しかもピノグリやシルヴァーナといった、道内ではほとんど栽培されていないブドウを使用。

「イタリアでも栽培されているピノグリやゲヴュルツ・トラミネールが家の近くの街で栽培されているなんて!」 なんとも言えない衝撃と胸の高鳴りを感じました。 通常はワインを口にして「あ~、いつかこのワインが造られている畑に行ってみたいなぁ」と思うのですが、初めてです。ワインを飲む前からこんなにワクワクしたのは。 これはもう行くしかありません。

このワインを造っているのは、いえ、正確にはこのワインのブドウを造っているのはNakazawa Vineyardさんです。醸造は栃木にあるココ・ファームが行っています。 栗沢町は札幌から東へ約30kmの所に位置し、鶴沼、山﨑、宝水ワイナリーがある空知管内に属します。夕張川、石狩川が流れとても肥沃な土地であるため農業が主産業の街です。その栗沢町の市街地の少しはずれ、標高50mのなだらかな南向きの丘陵地に中澤さんの畑はあります。 中澤さんはそれまで勤めていた道内の大手ワイナリーを退職し、2002年にこの地に新規就農されました。現在の作付面積は約2.5ha、その畑をご夫婦お二人で管理されています。栽培しているいのはワイン醸造用ブドウのみです。Nakazawa_vineyard





①ピノ・グリ

偉大な赤ワインを造るピノ・ノワールの突然変異種で、果皮がグレーがかっているため「グレーのピノ」と呼ばれます。一見私は薄い色の黒ブドウかと思いました。右側の写真では黄緑色の実が混ざっていますが、これは一房にピノ・グリとピノ・ブランがなっています。しかも写真ではわかりにくいですが、一粒の半分がピノ・グリ、もう半分がピノ・ブランというとても面白い実もあります。ここでは少し難しい品種だそうです。

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②シルヴァーナ

フランス・アルザス地方のAOC主力品種の中の一種類で、ドイツでも広く栽培されているブドウです。名前は知っていましたが、イタリアでは栽培されていないため私はこのブドウのワインは飲んだことがありません。Kurisawa Blanc 2006では一番多くブレンドされています。

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③ゲヴゥルツ・トラミネール

北海道では私の知る範囲では鶴沼、松原農園とここだけです。北イタリアでも栽培されており、そのワインはライチ香が特徴的で好きな品種の一つです。収量が少ないのですが、いずれはこの品種だけのワインを造りたいそうです。

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⑤ケルナー

北海道では白ワインの主力品種です。余市産が全国的にも有名ですが、ここ空知でも良く育つため、これもいずれは単一品種のワインにしてみたいそうです。Photo_5









味見をさせていただきましたが、単純に「美味しい!」ブドウ達でした。中澤さん曰く「今年は思ったほど糖度が上がっていない」そうです。そう言われると確かに全体的に凝縮感が足りない気がします。あと20日ほどで収穫を迎えますが、それまでにどのくらいまで熟するか。最近北海道は雨が多いため少し心配ですが、後は祈るしかありません。 他に赤ワイン用品種としてピノ・ノワールやピノ・ムニエも試験的に植えています。こちらも今後が楽しみです。

畑を見学させていただいた後、中澤さんのご自宅兼販売所でお話を伺うことが出来ました。リビングの大きな窓のすぐ外は畑。まるで大きなブドウ畑の写真が飾られているようでとても素敵な空間です。なんでもこのお家を見に来られる方も多いそうです。 そんな素敵な空間の中で、中澤さんご夫婦のブドウ造りへの熱い想いを感じることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。普段私も感じている道産ワインの問題点についても十分認識されており、生産者としてだけではなく、ワイン消費者という立場(やっぱりこれが大切だと思います)でもブドウに向き合っています。お話の中でとても共感できる部分がありました。 一番強く心に残った言葉は

「道産のワイン用ブドウはとても素晴らしいものが造られています。その技術を農家の方々はすでに持っています。しかし醸造でその良さを出し切れていないのが残念。もっと醸造の段階で頑張ってくれれば、北海道のワインは世界で勝負できるはずです」

今は残念ながら醸造は委託していますが、将来中澤ワイナリーが出来るよう、私も応援したいと思います。

My Vineyardが出来たようで、本当に嬉しく思いました。これからも通わせていただきます! 素晴らしい自然と素敵な空間、そして至福の時間をありがとうございました。

Kurisawa Blanc 2006については後日ご紹介いたします。

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2007年9月 2日 (日)

十勝ワイン城訪問

帯広でキャンプし、翌日朝、池田町まで車を走らせました。向かった先はもちろん十勝ワイン城。畑でブドウの様子を見てきました。

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写真はワイン城とその横にある山幸と清舞の展示用畑です。本当の畑はワイン城の裏側の方に広がっています。
その展示用畑のブドウです。

 

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これが山幸です。山幸も清舞もアムレンシスと清見の交配種で、山幸はアムレンシス寄りです。まだまだ色づいた実は少ないです。きっとこれから熟していくのでしょう。山ブドウが父親ですから、父親似で実が小さいです。





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こちらが清舞です。写真を見ると見事な黄ブドウに見えます。でも黒ブドウです。まだ色づいた実はほとんどありません。ブドウだけ見れば山幸と清舞の区別はできません。その違いは葉の形にあります(文字では説明しにくいので割愛しますが)。




見学したものの、果たして今の状態がどうなのかは私には全くわかりません(苦笑)。しかし今年は池田町もいい年のようです。

もう一つ、見てみたいブドウがありました。アムレンシスです。そこでワイン城の方に聞いてみたところ…、畑はないんです。そう、栽培していない、というか出来ないらしいんです。畑の隅にちょっとだけ植えてありましたが、このブドウは手を加えれば加えるほど実がならないとのこと。ですから自生している山ブドウを探して収穫しているんでしょう。これならワインの生産本数が少ないのは当然。近年の異常気象の影響で今後なくなってしまわないか、とても心配です。

ワイン城の中には、以前なかったのですが、十勝ワインのバックビンテージが販売されています。そこでは99と同じグレートビンテージと言われている1991のワインも売っています。結構いい値段しますが…。飲んでみたいです。

私は素人ですから、ブドウ畑へ行って、ブドウを見て何がわかる?と聞かれても、わかりません。ただ、「このブドウがワインになるのか…」という思いでブドウを見て、そして実際にその実で造られたワインを飲む。そうすると、きっと味わいやそのワインへの思いも違ってくるんじゃないかと思います。
我が家からの距離が距離ですから、そう何度も行ける場所ではありませんが、収穫直前の熟したブドウを見に来たいです。

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2007年2月18日 (日)

月浦ワイン醸造所訪問

久しぶりに一家で家族旅行へ行ってきました。行き先は洞爺湖温泉。洞爺湖と言えば月浦ワイン!ということで、特にイベントでもなんでもないのですが、行ってきました。

月浦ワインの製造・販売は有限会社洞爺湖農産という会社が行っています。
まず、札幌から車で洞爺湖温泉街へ向かう途中、温泉街に入る手前で国道から一本湖畔よりの道に入ると、月浦という地区があり、ここに洞爺湖農産があります。その月浦の洞爺湖を臨む斜面にブドウ畑が広がっています。畑の積雪は約15cmくらい。写真ではわかりづらいですが、樹はほとんど雪から出ています。それにしてもこの眺めは圧巻でした。やっぱりブドウが実った時期に来てみたいです。

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醸造所は月浦にはありません。そこから温泉街へ向い、温泉街の入り口あたりに道路標識があるので西山火口方面(洞爺駅)へ向います。噴煙立ち上る火口を横に見ながら更に進むと、虻田高校の近くに醸造所があります。

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醸造所の建物にはいると、寒い!!
カンティーナは低温を保たないといけませんので、これは仕方ありません。我慢。3階建てのこぢんまりとしてますが立派な建物です。入り口付近にテーブルが置かれ、そこにワインが数本並べられて販売されていました。そこに担当の方がお一人。正直あまり商売気は感じませんでした。残念ながら試飲もなし。ほとんど品切れでバックビンテージしかありませんでしたが、もう少し店頭販売にも力を入れた方が…。
白のミュラー・トゥルガウ2002の500mlと、赤のドルンフェルンダー2001のハーフを購入して後にしました。

平成13年3月に有珠山が噴火しました。その様子を私はテレビで見ていましたがとてもショックでした。その約10年前に私は温泉街から洞爺駅までバスに乗ったことがあります。その路線のすぐ脇に大きな火口ができました。この道を通ったのはそれ以来です。火口の付近にはグシャグシャになってる建物がまだあります。その火口の下にこのワイナリーはあります。噴火当時はまだ設備を整えている段階でしたが、当然立ち入り禁止地域となりました。それからワインを造るのがどれだけ大変なことだったか想像に難くありません。
真っ赤な溶岩よりももっと熱い情熱がないと、なし得なかったことでしょう。

人間の生活を脅かす自然の脅威といつも隣り合わせに居ながら、でも、その自然を愛し、その恩恵を受けた素晴らしいワインを造ろうとしている。
まるでエトナ火山のあるシチリアのようです。

そんな情熱を持った人たち、ワイナリーが北海道に存在することを素直に嬉しく思います。

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