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2008年9月 5日 (金)

おいしい道産ワインと食材のマリアージュ会

「ワインと食事を楽しむ会in札幌」というmixiのコミュニティがあり、私もそこの会員になっています。その会の主宰、ヤックリュさんの企画で先日開催されました。タイトルの通り、ワインは道産のみ。しかもそのセレクトを任されてしまいました。
開催場所はあのマスターソムリエ澁谷さんのお店「WINE BAR DINING 宙 SORA French」です。
参加人数は11名。用意したワインは11種12本!うち3種はヤックリュさんのご提供です。

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いや~、当日ギリギリまで悩みました。
普段私はフレンチは全くと言っていいほど食することはありませんので、お料理のコースがどう展開するのかもわからず、その中でどうワインを組み立てるか?
そして悩んだ末に選んだワインがこちらです。
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泡1種、白3種、ロゼ2種、赤5種にしました。
もちろん私が飲んで美味しいと思ったワインから選びましたが、今回は「どういう品種が北海道で栽培されているのか」を知っていただきたかったので、人気の品種から希少品種まで幅広く揃えてみました。

①十勝ワイン ブルーム・ロゼ NV
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道産では唯一のシャンパーニュ方式(瓶内二次発酵)で造られたスパークリングワインです。ロゼの色は十勝ワイン独自品種である清見によって醸し出されています。 清見はセイベル13053を十勝ワインが5シーズンかけてクローン選抜した品種です。
綺麗なルビー色に細かい泡が広がり、力強い味わいです。清見らしい酸味が口の中をさっぱりさせてくれます。

②松原農園 ミュラー・トゥルガウ 2006
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ミュラー・トゥルガウはリースリングとグートエーデルの交配品種で、北海道でも広く栽培され人気のある品種です。 その中でもニセコ地区の蘭越町にある松原農園のものはフレッシュ感を前面にだし、「料理の邪魔をしない、飲み飽きしないワイン」をコンセプトに造られています。醸造は北海道ワイン社です。
去年飲んだときはやや酸味と苦味が強くバランスが今ひとつだったのですが、1年経って見事に変化しました。完璧なバランス!どこにも引っかかることがなくスイスイ喉を通っていきます。

③サッポロワイン グランポレール北海道余市ケルナー 2006
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ケルナーはリースリングとトロリンガーの交配品種で、余市が一大産地となっています。道内外を問わず、余市のケルナーは人気で、評価も高いです。このサッポロワインのケルナーは余市産のケルナーを山梨の勝沼ワイナリーで仕込んでいます。今回はその最高峰グランポレールを用意しました。
まず、香りが凄い!リースリングの特徴である石油香がします。ケルナーで片親であるリースリングを感じさせるものは初めて出会いました。その香りとは裏腹に味わいは実にフルーティ。辛口と表記されていますが、ブドウの甘味をしっかり感じます。しっかりと完熟させたブドウを彷彿させます。

④NAKAZAWA VINEYARD  KURISAWA BLANC 2007
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ワイン専用ブドウ栽培農家である中澤さんが栗沢町で栽培したブドウで、栃木にあるココファーム・ワイナリーが醸造・販売している白ワインです。そのセパージュはピノ・グリ 35%、ケルナー 28%、ゲヴュルツトラミネール 20%、シルヴァーナ 17%であり、ドイツ系品種の単一ワインが多い道産ワインとは明らかに趣が異なります。
香りの立ち方、厚みのある味わい、余韻の長さ等、道産ワインの域を超えています。じっくり楽しんでいただくためにこれだけ2本ご用意しました。

⑤北海道ワイン 鶴沼トロリンガー 2003
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トロリンガーは北イタリア・チロル地方原産のブドウで、そこではスキアーヴァと呼ばれています。北イタリアではライトな赤ワインの原料となっていますが、鶴沼産のは色調がやや薄いためロゼのカテゴリーになります。道内では数少ない本格的な辛口ロゼです。
2003はリリース当初は酸が強い印象でした。そろそろ飲み頃ではないかと思いご用意しました。イチゴのような香りに、後半でもイチゴのような甘酸っぱさがあります。これも良いタイミングだったと思います。美味しいロゼです。

⑥歌志内太陽ファーム ペンケ・ウタシュナイ ピノ・ノワール 2005
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ヤックリュさんご提供のワインです。高貴なワインを産み出すピノ・ノワールも道内では栽培されています。しかし今のところ、まだまだ発展途上というのが私の印象です。歌志内市で栽培されたピノ・ノワールを使って、ココ・ファームワイナリーで醸造されたものです。
道産ピノは酸が極めて高い印象ですが、これは実に良い具合です。果実味の薄さは否めませんが、それが逆に料理に合わせやすいです。これは良い意味で意外でした。これが道産ピノの目指す一つの形なのかもしれません。

⑦歌志内太陽ファーム ペンケ・ウタシュナイ 2005
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こちらもヤックリュさんご提供の品です。ピノと同じビンテージですが、こちらはアッサンブラージュです。セイベル13053、ドルンフェルダー、ツヴァイゲルト・レーベ、ロートベルガーといった4種類が使われています。しかも醸造は北海道ワイン社です。どういう経緯で2社に醸造委託をしたのかはわかりませんが、味わいは上記のピノとは全くことなります。こちらは厚みこそそこそこあるものの、やや苦味が強い印象です。アッサンブラージュですが、それぞれが、何かバラバラな印象です。

⑧月浦ワイン ドルンフェルダー 2004

すみません、写真を撮り忘れてしまいました。サミットで有名になった洞爺湖ウインザーホテルのある山の麓、月浦で栽培されたドルンフェルダーから造られるワインです。ドルンフェルダーはドイツで赤ワインの主力品種となっています。栽培しているところは道内ではまだ少ないですが、これから増えるかもしれません。ステンレスのみと樽熟の2種ありますが、今回はステンレスの方をヤックリュさんからいただきました。このドルンの私の印象では従来の道産赤ワインにはない濃さが特徴的。今回の04は濃さはありますが、タンニンはこなれており、非常にマイルドな味わいです。若いうちはカカオのような苦味が強いのですが、これも落ち着いておりしっとりとしたガトーショコラの様な印象です。

⑨十勝ワイン アムレンシス 1999
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昭和30年代後半、池田町に自生する山ブドウ(アムレンシス亜型)によって造られたのが始まりです。まさに道産ワインの原点とも言えるワイン。フレンチオークのバリックで1年、イタリアンオークの大樽で1年、瓶内で2年という熟成を経てリリースされます。1999はグレート・ビンテージです。
開くのに時間がかかるので、早い段階でデキャンタージュをお願いしておきました。これがやはり正解でした。
相変わらず、ベリー系の香りに木っぽさが漂います。太い酸も丸くなっていますが、その存在感は圧巻で、果実味とうまく絡みっています。美味しい!

⑩ふらのワイン ツバイゲルトレーベ 2002
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ツヴァイゲルト・レーベはオーストリアで広く栽培されており、道内の赤ワイン用ブドウの主力となっています。ふらの産は余市や空知に比べると色調が濃く、豊かなタンニンが特徴でより重い赤ワインとなります。樽で1年、瓶で4年熟成させてからのリリースとなります。ふらのワインのフラッグシップワインです。
こちらはタンニンが非常にこなれていて、酸味も程よくまろやかな味わいです。ツヴァイゲルト・レーベ特有のコショウのような香りや荒々しさはなく、とてもエレガントなワインになっていました。果実味も豊かで、かといって濃い訳でもなく、綺麗に熟成している印象です。これも美味しかったです。

⑪北海道ワイン おたる遅摘み紅塩谷ワイン 2005
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最後にデザートとしてご用意しました。
小樽市と余市町の間にある塩谷地区のブドウ畑で偶然発見された品種で、その土地の名前をとり「紅塩谷」と名付けられました。別名「旅路」とも呼ばれています。なぜ塩谷だけにこのブドウが根付いているのか詳細は不明ですが、昭和の初期から生食用にブライトンというブドウがこの地区で栽培されていたため、その突然変異種ではないかという説があります。まさに日本海に沈む夕日をイメージさせる色、優しい甘味が特徴的なロゼワインです。
生食ブドウの甘い香りにしっかりとした甘味を感じますが、サラッとしています。同じ同社のレッドナイヤガラと比較すると、こちらは苦味の強さが特徴的なのですが、この苦味も薄くなり、とてもバランスが良くなっていました。後半での甘酸っぱさが、フランボワーズのソースにドンピシャでした。

これだけの種類の道産ワインを美味しいお料理と一緒に一度に飲む機会は私自身ありませんから、とても楽しかったです。
今飲むのに一番良いビンテージも考えて選んでみましたが、まず心配だったワインの状態も全て良くてホッとしました。
数ある道産ワインと品種の中から11種選ぶのは大変でしたが、それはとても楽しい時間でもありました。まだまだご紹介したいワイン達はあるのですが、それは第2弾にとっておこうと思います。
これを機に、普段自分で道産ワインを手にとって飲むことがなかなかない方々にも、道産ワインの魅力が少しでも伝わってくれたとしたら、本当に嬉しいことです。

参加者の皆様、ありがとうございました。そしてみんなで道産ワインを応援しましょう!

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コメント

先日はお疲れ様でした。

どのワインも美味しく、道産ワインの魅力を知ることができました。

レポートに書き忘れたのですが、松原農園のミュラートゥルガウはスイーティーのような甘さと若い果実の爽やかさな香りが印象的でした。

次回のワイン会でも色々と勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いしますヽ(^o^)丿

投稿: ノクターン | 2008年9月 6日 (土) 23時55分

アマさん。仕事そっちのけで悩みに悩んでセレクトして頂いたワイン達は本当にどれもこれも素晴らしい状態で、そのワイン本来のポテンシャルをまざまざと見せてくれた印象です。貴重なワインも出して頂き本当にありがとうございました。
第2弾は奥尻、第3弾は今回陽の目を見なかったワイン達でぜひやりましょう!!

投稿: ヤックリュ | 2008年9月 6日 (土) 23時55分

先日はどうもありがとうございました。

ホントにこんなに道産ワインがスゴイとは・・夢にも思いませんで(笑)
また機会があればぜひ参加させていただきたいです!

投稿: えび子 | 2008年9月 7日 (日) 01時24分

ノクターンさま
お疲れ様でした!
私もよく道産ミュラーの味をグレープフルーツにたとえています。酸・甘・苦のバランスがとても好きです。鶴沼やふらののミュラーも美味しいですよ。是非飲んでみて下さい。

ヤックリュさま
いや~、楽しかったです!ありがとうございました。道産ワインの本当の美味しさをお伝えできてホッとしております。
次回の奥尻も楽しみです!

えび子さま
こちらこそありがとうございました!まだまだハズレも多いんですけどね(苦笑)。これからもよろしくお願いします!

投稿: アマ | 2008年9月 7日 (日) 08時12分

この度は本当に素敵な会にお誘いいただき、
ありがとうございました^^
どちらのワインも本当に個性があり、
とても楽しく勉強させていただきました。

早速、飲んだワインの中で気になった、
歌志内ピノと歌志内ペンケ・ウタシュナイ、
そして、十勝ワインのアムレンシスを買って
室に保管しました^^

アムレンシスは残念ながら、1999年が売ってなく、
2000年でしたが、ヴィンテージ的にはどうなんでしょうか?
差し支えなければ飲み頃と合わせて、
教えていただけると幸いです。

投稿: よし | 2008年9月 8日 (月) 14時38分

よし様
こちらこそありがとうございました!
十勝ワインの本当の力を知って頂けただけでもとても嬉しく思います。
十勝の2000はまぁまぁの年です。01、03もまずまずで、2004は当たり年です。
開くまで時間がかかりますので、飲むときはデキャンタに移すか、前日抜栓でどうぞ!

投稿: アマ | 2008年9月 8日 (月) 21時05分

ご無沙汰しております。
久々に拝見したら、いいワイン会を開いていらっしゃったんですね。道産ワインをこれだけ一気に味わえる機会も滅多にないことだと思います。
 
 さて、山崎ワイナリーについてのコメントのやりとり、とても興味深く拝読しました。

>「寝かせたら美味しくなる」「ワイナリーにはこ>ういう事情があるから…」というのは、素人のた>だの酒飲みには関係ないのです。それは十勝ワイ>ンも同じです。今飲んで美味しいと感じられなけ>れば、ワインの消費量は上がりません。寝かせた>らよいとか、ワイナリーの情報とか、それらは美>味しいワインをより美味しくするためのもので、>それは愛飲家の方々が追い求めればいいことで
>す。
>それを知らない素人はワインを飲んではいけない>のですか?
>いつからワインは一部の人だけの酒になったので>すか?

 このご意見、私はごもっともだと思います。同意見です。一般の消費者にとって、流通経路の向こう側の事情なんて全く関係ないんですよね。
 安いか、高いか。旨いか、まずいか。この指標しかありません。つまり、ワインを造る側も、その覚悟で臨まないと、商売にならないということを認識しないと続かないと思います。特に日本の、北海道の消費者の移り気なところを見れば、明らかですね。

 そう考えると、山崎ワイナリーの現状は、老婆心ながら私も心配するところがあります。山崎さんと個人的に話しをした経験がある立場から思いを巡らせれば、山崎さん自身も悩んでいると思います。果たして「どっちを向いたらいいのか」と。つまり、一般の消費者なのか、ワイン愛好者なのか。

 ですので、山崎さんを交えた討論会は、実現するのなら是非、私も参加したいところです。

 山崎ワイナリーのこともさることながら、個人的には「北海道ワイン」になんとかなって貰いたいと考えてます。
 良くも悪くも北海道のワイン業界のリーダーであり、ブドウ栽培農家を数多く育ててきた功績はあまりにも大きいことは素直に認めるのですが、肝心のワイン作りに関して、あまりにも無頓着というのか、コストばかりに目が向いて、品質がかなりおざなりになっている面が感じられてなりません。
 安価=手頃な値段で北海道産ワインを提供するという考え方は否定しませんが、やはり安かろう悪かろうでは、代えってワインを飲む人の裾野を広げるどころか、狭めてしまうと思います。つまり、日本酒が犯した愚をなぞっている気がしてならないのです。先日も「ケルナースパークリング」を買って飲んだのですが、あまりにも劣悪な出来で愕然としました。どうやって造ったらせっかくのケルナーがこんなに不味くなるんだろ、というくらいに。

 と、言い出したらキリがないほどですが、アマさんを始め、これだけ道産ワインを応援しようという人が増えていることを考えれば、我々愛好者の方から作り手に呼びかけて、大討論会を開くくらいでも良いかも知れませんね。

 私も、なにか仕掛けを考えて見ます。
長くなってすいません。失礼します。

投稿: キャンティファーム | 2008年9月17日 (水) 22時56分

キャンティファーム様
ご無沙汰しております。
この件、かなりの反響でした(苦笑)。
北海道ワイン社の件も以前からキャンティファームさんとは同意見です。
十勝ワインが今回新しいデイリーを出したのは大きな変化だと思います。トカップが売れない、それは美味しくない、外国産ワインを使っているから、という現実にやっと直視することができ、それには消費者の力が大きかったのではないかと思います。北海道ワインも少し方向性を考えて欲しいです。個人的には匠シリーズと鶴沼だけで十分ですね。

投稿: アマ | 2008年9月19日 (金) 17時25分

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