シャトー・メルシャン 甲州きいろ香 2007
今回はイタリアでも北海道でもないワインをご紹介いたします。
私がワインの香りを表現する上でとても勉強になり、今でも教科書的な存在である著書があります。
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アロマパレットで遊ぶ―ワインの香りの七原色
著者:富永 敬俊 |
著者である富永氏はボルドー大学でワインの香りについて研究されている方です。
この富永氏が今月8日、フランスのご自宅でお亡くなりになられました。53歳という若さです。
著書でしか私は知りませんが、いつか直接お話を聞いてみたいと思ってました。
氏はソーヴィニヨン・ブランから発せられるグレープフルーツやパッションフルーツの香りは3-メルカプトヘキサノールという化合物から発せられ、これは果汁中には含まれずプレカーサーという香らない形で存在していることを発見しました。このプレカーサーが醸造の過程で3-メルカプトヘキサノールに変化することによって、グレープフルーツやパッションフルーツの香りを発するそうです。このプレカーサーがソーヴィニヨン・ブランだけではなく、甲州にも存在することを発見しました。そこでメルシャンとの共同プロジェクトとして、甲州が潜在的に持つ香りを最大限に引き出したワインを造る試みが始まりました。そしてこのワインが2005年に誕生したのです。
まさに、これから国産ワインの質の向上のためにもっと頑張って欲しいと個人的に思っていた矢先の訃報でした。とても残念です。
過去に飲んだことはないのですが、どうしてもその香りを利いてみたくて、哀悼の意を表し、今回この2007を開けました。
産地:山梨県 勝沼
ブドウ:甲州 100%
色:極薄いゴールド
香り:グレープフルーツ、レモン、フルーツガム
味:完熟ブドウを思わせるしっかりとした甘味から入ってきます。果実味がとてもしっかりとしていて、じわじわっとうま味を感じます。酸味はやや物足りない印象ですが、苦味も少なく飲みやすいです。余韻もそこそこ長く続きます。キリッとした辛口をイメージしていたのですが、甘口よりの中口です。でもさすが甲州、出汁を使った和食に良く合います。
値段:2307円(希望小売価格)
甲州をほとんど飲んだことがありませんので、何がどう違うのか私には比較できませんが、とにかく香りの膨らみ方が素晴らしい!アロマパレット的には若干オレンジがかった黄色という感じです。道産ワインだと、香りの種類こそ違いますが、KURISAWA BLANC、北海道ワイン社の北島シリーズ、鶴沼バッカスのような香りの立ち方です。
富永氏の研究成果を国内のワイン造りにもっと還元できれば、さらに香り立つワインが増えたのではないかと思うと、本当に残念です。
心よりご冥福をお祈りします。
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コメント
以前、某デパートでの試飲会で勧められ口にしたことがあります。ワインを飲み始めた時期でしたが、日本のブドウもこんなに香りが立つんだと感動した覚えがあります。先日、友人にも勧めたところでした。
富永氏の訃報をここで初めて知りました。これからの日本ワイン界に富永氏の想いが受け継がれていくことを願いたいと思います。
投稿 副部長 | 2008年6月10日 (火) 22時59分
副部長様
飲まれてたんですね。道産以外でも友人の方に勧めることができるなんて、さすがです。
投稿 アマ | 2008年6月10日 (火) 23時06分
04から発売される度に試飲してきましたが、07はまだなんです。
04・05・06の中では、04が最も自分の好きなソーヴィニヨンブランを連想させるものだったように思います。
清涼感にあふれハツラツとした香り、グレープフルーツのフレッシュな香りが印象的でした。白身魚のてんぷらととても合いそうな。
きちんと試飲記録を残していないので、年別に細かくは覚えていませんが。
04年に、ワイン会でブラインドで出した事があるのですが、誰一人甲州とあてる人はいませんでした。
それにしても・・・ 残念なことです。。
投稿 wakwak | 2008年6月11日 (水) 11時59分
wakwak様
ありがとうございます。
グレープフルーツの香りを利くことはできましたが、結構甘めの香りが強かったです。これが、ソーヴィニヨン・ブランとは違う甲州らしさなのかなぁ?なんて考えながら飲んでいました。2日目の方が酸が前に出てきて美味しかったです。
本当に残念です。
投稿 アマ | 2008年6月11日 (水) 20時32分
早くにお亡くなりになられ驚いています。
先週発売の週刊モーニング 神の雫 おすすめワインコーナーで甲州 きいろ香が取り上げられていたのですが、はなむけの言葉になってしまったのですね。
投稿 Taku@Hokkaido | 2008年6月11日 (水) 21時36分
Taku@Hokkaido様
そうだったんですか…。
まるで何かを暗示したかのようなタイミングですね。
ブドウが潜在的に持っている香りの成分を栽培によって増やし、醸造によって開かせるそのスキルが道産ワインにも広く滲透すれば…、と期待していただけにショックです。
投稿 アマ | 2008年6月11日 (水) 21時49分
アマさんのブログで富永先生の逝去の事知りました。シャトーメルシャンのグリ・ド・グリを去年いただき、シリーズの第2弾であるきいろ香もとても気になっていた矢先の訃報でした。
ようやく富永先生の努力が形となって現れたのに、先生も無念だったのではないでしょうか。
私もきいろ香飲んでみたいです。札幌ではどちらで買えるでしょうか?差し支えなければ教えていただけると幸いです。
謹んでお悔やみ申し上げます。
投稿 よし | 2008年6月11日 (水) 22時02分
よし様
ありがとうございます。
グランヴァンセラー(ロビ地下)で購入できますが、本数が少なかったように記憶しています。
抜栓直後から膨らむその香りに圧倒されますよ。是非お試し下さい。
投稿 アマ | 2008年6月11日 (水) 22時25分
教えていただきありがとうございます。
早速今週末にでも、行ってみます。
今から香りが楽しみです。
投稿 よし | 2008年6月12日 (木) 21時28分
よし様
まだ在庫があることを祈っています。
飲まれたらよし様のブログでも紹介して下さいね!
ということで、勝手ながらリンクをはらせて頂きました。
これからもよろしくお願いします!
投稿 アマ | 2008年6月12日 (木) 21時36分
リンクはって頂きありがとうございました。
私のブログにもはらせていただきますね。
こちらこそよろしくお願いします。
投稿 よし | 2008年6月13日 (金) 22時29分