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2007年9月23日 (日)

Nakazawa Vineyard訪問

書店でワイナート9月号を立ち読みし、最後の方の小さな記事で紹介されていたワインの名前に目がとまりました。その名は Kurisawa Blanc 2006

Kurisawaは北海道岩見沢市栗沢町の名前です。 岩見沢市は私が住んでいる市の隣で栗沢町は車で40分の近さ! さらに、そのワインのブドウ構成を読むと、シルヴァーナ、ピノグリ、ゲヴュルツ・トラミネール、ケルナー。 道産ではヨーロッパ品種のワインは単一品種ワインとして造られる事が多い中、このワインはブレンド。しかもピノグリやシルヴァーナといった、道内ではほとんど栽培されていないブドウを使用。

「イタリアでも栽培されているピノグリやゲヴュルツ・トラミネールが家の近くの街で栽培されているなんて!」 なんとも言えない衝撃と胸の高鳴りを感じました。 通常はワインを口にして「あ~、いつかこのワインが造られている畑に行ってみたいなぁ」と思うのですが、初めてです。ワインを飲む前からこんなにワクワクしたのは。 これはもう行くしかありません。

このワインを造っているのは、いえ、正確にはこのワインのブドウを造っているのはNakazawa Vineyardさんです。醸造は栃木にあるココ・ファームが行っています。 栗沢町は札幌から東へ約30kmの所に位置し、鶴沼、山﨑、宝水ワイナリーがある空知管内に属します。夕張川、石狩川が流れとても肥沃な土地であるため農業が主産業の街です。その栗沢町の市街地の少しはずれ、標高50mのなだらかな南向きの丘陵地に中澤さんの畑はあります。 中澤さんはそれまで勤めていた道内の大手ワイナリーを退職し、2002年にこの地に新規就農されました。現在の作付面積は約2.5ha、その畑をご夫婦お二人で管理されています。栽培しているいのはワイン醸造用ブドウのみです。Nakazawa_vineyard





①ピノ・グリ

偉大な赤ワインを造るピノ・ノワールの突然変異種で、果皮がグレーがかっているため「グレーのピノ」と呼ばれます。一見私は薄い色の黒ブドウかと思いました。右側の写真では黄緑色の実が混ざっていますが、これは一房にピノ・グリとピノ・ブランがなっています。しかも写真ではわかりにくいですが、一粒の半分がピノ・グリ、もう半分がピノ・ブランというとても面白い実もあります。ここでは少し難しい品種だそうです。

Photo

Photo_2










②シルヴァーナ

フランス・アルザス地方のAOC主力品種の中の一種類で、ドイツでも広く栽培されているブドウです。名前は知っていましたが、イタリアでは栽培されていないため私はこのブドウのワインは飲んだことがありません。Kurisawa Blanc 2006では一番多くブレンドされています。

Photo_6










③ゲヴゥルツ・トラミネール

北海道では私の知る範囲では鶴沼、松原農園とここだけです。北イタリアでも栽培されており、そのワインはライチ香が特徴的で好きな品種の一つです。収量が少ないのですが、いずれはこの品種だけのワインを造りたいそうです。

Photo_4










⑤ケルナー

北海道では白ワインの主力品種です。余市産が全国的にも有名ですが、ここ空知でも良く育つため、これもいずれは単一品種のワインにしてみたいそうです。Photo_5









味見をさせていただきましたが、単純に「美味しい!」ブドウ達でした。中澤さん曰く「今年は思ったほど糖度が上がっていない」そうです。そう言われると確かに全体的に凝縮感が足りない気がします。あと20日ほどで収穫を迎えますが、それまでにどのくらいまで熟するか。最近北海道は雨が多いため少し心配ですが、後は祈るしかありません。 他に赤ワイン用品種としてピノ・ノワールやピノ・ムニエも試験的に植えています。こちらも今後が楽しみです。

畑を見学させていただいた後、中澤さんのご自宅兼販売所でお話を伺うことが出来ました。リビングの大きな窓のすぐ外は畑。まるで大きなブドウ畑の写真が飾られているようでとても素敵な空間です。なんでもこのお家を見に来られる方も多いそうです。 そんな素敵な空間の中で、中澤さんご夫婦のブドウ造りへの熱い想いを感じることができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。普段私も感じている道産ワインの問題点についても十分認識されており、生産者としてだけではなく、ワイン消費者という立場(やっぱりこれが大切だと思います)でもブドウに向き合っています。お話の中でとても共感できる部分がありました。 一番強く心に残った言葉は

「道産のワイン用ブドウはとても素晴らしいものが造られています。その技術を農家の方々はすでに持っています。しかし醸造でその良さを出し切れていないのが残念。もっと醸造の段階で頑張ってくれれば、北海道のワインは世界で勝負できるはずです」

今は残念ながら醸造は委託していますが、将来中澤ワイナリーが出来るよう、私も応援したいと思います。

My Vineyardが出来たようで、本当に嬉しく思いました。これからも通わせていただきます! 素晴らしい自然と素敵な空間、そして至福の時間をありがとうございました。

Kurisawa Blanc 2006については後日ご紹介いたします。

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コメント

栗澤ブラン(2006)奇しくも昨日届きました!
池袋東武の物産展も行って来ました!
只今報告記を書いてます。しばしお待ちを。

投稿: おっくー | 2007年9月23日 (日) 10時52分

おっくー様
やはり買われてましたか!
さすがです。
私は今夜開けます!
ご報告、楽しみにしております。

投稿: アマ | 2007年9月23日 (日) 16時19分

 中澤ワイナリー、知りませんでした!。こんなところがあったんですね。ゲベルツトラミネールのもうひとつの生産場所は、ここのことだったんですね。
 今度、私も是非、行ってみます。

投稿: キャンティファーム | 2007年9月23日 (日) 16時22分

す、すごい行動力!行ってきたんですね・・・
今年はこんなに暑いのに糖度が上がらないのは
生育期の気温が寒かったからなのでしょうか?
私も行ってみたいな。

投稿: CCまだーむ | 2007年9月23日 (日) 16時51分

キャンティファーム様
そうなんです。ここだったんですよ。
是非一度足を運んでみて下さい。キャンティファーム様ならきっと農薬談義で盛り上がると思いますよ。中澤さん、相当苦労されてるようですから。

投稿: アマ | 2007年9月23日 (日) 17時13分

CCまだーむ様
先日は失礼いたしました(笑)。
お察しの通りだと思います。
それとやっぱりダラダラ続いたこの暑さで酸ののりも今ひとつとのことです。十勝ワインも北海道ワインも「今年は期待できます」と言っていますが、全てが全てそうではないようです。

投稿: アマ | 2007年9月23日 (日) 17時19分

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